結婚式招待状　何日前

結婚は夫婦となる2人にとっても重大なイベントですが、同時に両家の両親をはじめ、家族全員にとっても大切なイベントです。そのため、結婚に際して執り行われる両家の顔合わせにおいても、良い日柄を選ぶことが大切です。そこでこの記事では、結婚前に執り行う顔合わせと、顔合わせの日取りとして避けるべき日である赤口について解説します。

赤口は、しゃっこう、あるいはしゃっくなどと読み、先勝、友引、先負、仏滅、大安とともに日にちの吉凶を占う指標とされる六曜の1つです。赤口は、その赤の字から火や血を連想するため、火災や怪我、事故などに注意をするべき日とされています。そのため、祝い事を執り行う日は赤口を避けるべきです。

 

赤口は、悪神の門番をする鬼神の名である、赤舌神に由来しています。この赤舌神が門を守る当番の日が赤口であり、仏滅は仏が滅びる日だとされる一方、赤口はすべてのものが滅びる日とされていて、すべての生き物が困難にさいなまれる日だと考えられてきました。六曜のなかでも、仏滅の縁起の悪さや運気の悪さを意識する人は比較的多くいるかもしれませんが、実は赤口は、仏滅よりも運気が悪いとされる大凶の日と言われています。そのため、顔合わせなどの慶事は、仏滅よりも赤口の日を避ける傾向がより強いのです。

 

赤口は大凶の日であり、何をしてもうまくいかないと、あらゆる場面で避けられる日ですが、午の刻である午前11時から午後1時までの間は赤舌神の昼休みであるなどとされ、この時間帯に限り吉とされています。また、六曜は、古く中国から伝わったものであるため、日本の仏教や神道とは無関係であり、法事などを執り行う日取りとして赤口を避ける必要はありません。

顔合わせは、結婚前に両家の両親や家族が正式に顔を合わせ、自己紹介をし親睦を深める婚礼行事の1つです。結納という、結納品や結納金を両家が贈り合い、婚約を成立させる伝統的な儀式がありますが、結納を行わずに顔合わせのみを執り行い、婚約の成立とすることも増えているため、その分、顔合わせは重要な役割を持つ行事だと言えます。顔合わせはおめでたい席であるため、六曜のなかでも、大安を選ぶことが適しています。ただ、顔合わせを午前中に執り行うのであれば先勝、午後なら友引が適しているとも言われているため、大安を中心に、必要に応じて日程を調整することが可能です。

 

顔合わせは、一般的に昼間に開始することが望ましいです。なぜなら、明るい間に時間をきちんと確保し、ゆとりを持って親睦を深められるからです。顔合わせに必要な時間はおよそ2〜3時間であることが多いため、昼食の席を顔合わせとして選ぶことが適切だと言えます。また、人目を気にすることなく、両家が分け隔てなく会話や食事を楽しめるよう、落ち着いた雰囲気の料亭やレストランを選ぶことが大切です。さらに、可能な限り個室を手配することが、顔合わせの場としては望ましいでしょう。

 

レストランや料亭を選ぶ際、結婚式を行う予定の式場やホテルに併設された店を選ぶことも1つの方法です。そうすることで、両親に結婚式の会場をあらかじめ見ておいてもらうことが可能です。また、そういう店であれば、顔合わせを執り行うことを事前に伝えておくことで、スムーズに会を進行することができます。一方で、あまり高級な店は避けた方が無難だと言えます。食事そのものやマナーに気をつけることも大切ですが、顔合わせの目的は両家の親睦を深めることなので、食事やマナーに神経を注いでしまい、緊張することが予想されるような店選びは避けるべきです。

顔合わせは、おめでたい席であると同時に、両家の両親が正式に顔を合わせる場であるため、その日取りに赤口は避けるべきです。赤口は、赤の字が血を連想させるため、血の気の多い人と諍いが起こりやすいとも考えられています。そのため、祝い事や新規の事柄はもちろん、人と会うことも避けるべき日なのです。また、赤口は料理や家事といった、火や刃物を使う物事に対しても注意するべき日なので、両家でともに食事をする点においても、適切な日柄とは言えません。

 

なかには、赤口をはじめ六曜を気にしない人もいますが、地域や世代によってはそうした日柄を非常に重んじている人もいます。また、結婚は異なる家庭で育った2人がともに生活を始めるため、そのスタートとなる顔合わせでは、互いの異なる家庭環境や習わしを理解し、十分に配慮する必要があります。夫婦となる2人が、赤口をあまり気にしないからといって、2人だけで候補日を決めてしまうのは良くありません。きちんと両家の両親の意見を聞き、日取りに反映させる配慮が必要だと言えます。

 

また、その場にいるすべての人が赤口をはじめとする六曜をあまり気にしない場合は、顔合わせの日取りをそれほど深く心配する必要はありません。しかし、大切なおめでたい席であり、両家にとって重要な慶事なので、相手に対する心を表し幸せを願う意味でも、赤口を避ける心づかいが求められるのが一般的です。日取りを決める際、土日や休日を優先しなくてはならないなど、どうしても赤口を避けられない場合は、赤口の日であっても、午前11時から午後1時の吉の時間帯に顔合わせを執り行うのも1つの方法だと言えます。

基本的に、互いに相手の家や両親に対する敬意を表すためにも、顔合わせを赤口に執り行うのは避けるべきです。しかし、そうした日柄をまったく気にしない場合や、やむを得ず赤口に当たる日に顔合わせを執り行わなくてはならない場合は、赤口を上手に活用することが可能です。顔合わせの場となるような料亭やレストランでは、一般的に大安や先勝の日の予約の数が多く、反対に赤口の日は多くの人がその日を避けるため、予約の数が少ない傾向にあります。そのため、赤口にその店の利用をする人に対して、割引サービスをしてくれる店もあるのです。また、利用客が少ないことで、予約が比較的取りやすく、思い通りの時間や日にちを選べることも赤口を活用するメリットです。

 

これは顔合わせに限らず、結婚式の日取りにおいても同様のことが言えます。結婚に際し、どうしても出費がかさむことが多いため、こうした割引サービスを上手に活用することは比較的大きな節約につながります。一方で、結婚式では、キャンドルサービスやケーキ入刀など、火や刃物を使う場面が想定されます。こうした条件は赤口の注意すべき事柄に合致するため、赤口の活用はあくまでやむを得ない場合にとどめておくのが、式に出席してくれる人への配慮につながると言えます。

結婚を機に行われることが多いことの1つとして、引っ越しが挙げられます。引っ越しは結婚に直接かかわる祝い事ではありませんが、赤口の赤の字が火災を連想させるため、引っ越しの日取りとしてもふさわしくありません。あまり気にならない場合は、それほど神経質になる必要はありませんが、気にはなるけれどやむを得ず赤口に引っ越しをしなくてはいけないこともあり得ます。そうしたときには、大安の日に身の回りのものを少量新居に持ち込んでおくことで心配を解消することができます。そうすることで、後日、赤口の日に引っ越し業者によって家具や家電などを運んでもらう正式な引っ越しをしたとしても、事前に荷物を運んでおいたため、引っ越しは大安に行ったことにすることが可能です。

夫婦となる2人だけでなく、両家の両親にとっても大切な顔合わせは、互いに敬意を表し、幸せを願うためにも赤口は避けて執り行うのが望ましいと言えます。重要な婚礼行事である顔合わせなので、六曜に配慮した縁起の良い日柄を選ぶことが大切です。赤口を正しく理解し、赤口であっても吉となる時間帯を把握するなど、赤口と上手に付き合うことで、きちんとした配慮を意識しながらも、不必要に心配しすぎることを防げます。

 

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